坂本博之:「ボクシング人生」
今月の一節「信なくば立たず」
子貢政を問ふ。
子曰はく、「食を足し、兵を足し、民之を信ず。」
子貢曰く、「必ず已(や)むことを得ずして去てば、斯(こ)の三者に於いて何をか先にせん。」
曰く、「兵を去てん。」
子貢曰く、「必ず已むことを得ずして去てば、斯の二者に於いて何をか先にせん。」
曰く、「食を去てん。古より皆死あり。民信なくば立たず。」
子貢が政(まつりごと)を為(す)る道を孔子に問うた。
孔子、「政を為つには民の生活を安定にし、民の心を治めねばならぬ。
それ故、田制を定め租税を軽くして民の生命を支える食物を十分にし、
又民の生命を護衛する兵備を十分にし、又民を教育して道徳を明らかにし、
民が我を信じて叛(そむ)き離れることのないようにするのである。」
子貢「もし事変が起って必ず已むを得ず去てなければならぬ場合には、
この食兵信の三つの中で何を先に去てますか。」
孔子「兵を去てよう。」食が足りて民が我を信ずれば兵が無くとも
固く守られるからである。
子貢「必ず已むを得ず去てなければならぬ場合には、この食信の
二つの中で何を先に去てますか。」
孔子「食を去てよう。民は食がなければ必ず死ぬ。しかし死は古から
人の皆免れないものである。民が我を信じなければ、民は生きていても
自立することはできない。むしろ死ぬほうが安心である。
・宇野哲人著『論語新釈(講談社学術文庫)』
特別賞授賞を記念して
過去2回(第62回、そして第66回)に続き今回で3度目の登壇となるSRSボクシングジム・坂本博之会長。これまでの功績を称え、代表幹事の田村より記念の楯が贈呈されました。
当日の講演ハイライト
また、当日の講演全編は当会会員およびSRSボクシングジム会員、ならびに写真集『光と影』購入特典として個別にご案内いたします。お問い合わせは事務局メール(takahashi@rongoken.jp)までお問い合わせ頂けると幸いです。
以下は当日のハイライト映像です。
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