2010年4月(小泉進次郎)

小泉進次郎:
「私がみる政治と自民党」

今月の一節「政は正なり」

<その1>
季康子、政(まつりごと)を孔子に問ふ。孔子対(こた)へて曰はく、「政は正なり。子師(し、ひき)ゐるに正を以てせば、孰(たれ)か敢へて正ならざらん。」

→季康子が、政を行う道を孔子に問うた。孔子が対えて曰われるには、「政は正という意味であります。しかし己が正しくなければ人を正すことは出来ません。もしあなたがまず御自身を正しくして衆人を師いなさるならば、誰か正しくならない者がありましょうか。」

<その2>
季康子盗を患(うれ)へて孔子に問ふ。孔子対(こた)へて曰はく、「苟(いやしく)も子(し)にして不欲ならば之を賞すと雖(いへど)も竊(ぬす)まず。」

→季康子が魯国に盗人の多いのを患えて、孔子にこれを無くする方法を問うた。孔子が対えて曰うには、「苟もあなたが貪欲でないならば、民が恥を知って、仮令(たとい)懸賞で盗みをさせても竊まないようになります。」

<その3>
季康子、政(まつりごと)を孔子に問うて曰はく、「如(も)し無道(ぶどう)を殺して有道(ゆうどう)に就かば如何。」
孔子対(こた)へて曰はく、「子、政を為すに焉(いずく)んぞ殺を用ひん。子善を欲して民善なり。君子の徳は風、小人の徳は草。草之に風を上(くは)ふれば必ず偃(ふ)す。」

→季康子が政を孔子に問うて曰うには、「民が多く道に外れたことをするから、もし無道(ぶどう)を殺して有道(ゆうどう)に就かば如何。」
孔子対(こた)へて曰はく、「子、政を為すに焉(いずく)んぞ殺を用ひん。子善を欲して民善なり。君子の徳は風、小人の徳は草。草之に風を上(くは)ふれば必ず偃(ふ)す。」

(顔淵第十二、出典:『論語新釈』(宇野哲人著/講談社学術文庫)

過去最高の参加者で小泉講師を迎える

第59回目を数える4月17日、小泉進次郎・衆議院議員に「私がみる政治と自民党」のテーマで講演を頂きました。
会員限定の回ながら、200名教室が満員になるほどの盛況で過去最高の参加人数となりました。
(画像はクリックすると拡大されます)

小泉進次郎講師

小泉講師は「もっとも論語と縁遠い私が」と謙遜されながらも、自らが感銘を受けた書籍として『高校生が感動した「論語」』の一節を解説し、「難しい事を判り易く伝える」事の重要さ、日ごろの活動において論語の実践を心掛けている事などをお話いただきました。

小泉進次郎講師『高校生が感動した「論語」』

またテーマに即して、「昨年の衆院選挙で頑張れたのは、野球部で先輩・後輩の上下関係を徹底的に学んだ事が今に生きている」「政治家にとって、言葉がもっとも大事。だからこそ、その言葉を軽々しく反故にしたり、翻したりするようではいけない」と、大学の先生も顔負けの素晴らしい講義に参加者の熱気も最高潮に達しました。

小泉進次郎講師と田村代表

当日の紹介書籍

小泉講師が手にとって説明された『高校生が感動した「論語」』(祥伝社新書)は、以下のAmazonリンクよりお求め戴けます。当サイトの管理人(高橋)も、さっそく注文しました。

当日の講演映像

講演の模様は動画でもご覧いただく事が出来ます。
遠方の方も、インターネットを通じて教室の様子を追体験いただけると幸いです。
(当日は資料配布なし/動画のみでお楽しみ戴けます)